将来的にライダーズカフェをオープンするためのバイクを生活の一部として感じることができる家。
所在地/京都府京田辺市
敷地面積/100.1m2(約30.3坪)
延床面積/98.9m2(約29.9坪)
ガレージ面積/14.9m2(約4.5坪)
愛車(取材時)/:Ducati 916、YZF-R3、KSR-2、TZM50R、
ベンリィ50S改、スーパーカブ50、エブリイワゴン
ビルトイン台数/4台
戸建て住宅をリノベーションした経験のある施主が
バイクと愛猫と住まうために、
今回のTさんも、土地探しをきっかけにプロデュース会社を知り、
白紙からプランニングした夢の住宅が竣工。
雑誌 ガレージのある家 vol.39 掲載
Yoshihiko NISHIYAMA(西山嘉彦) photo / Kazushi HIRANO(平野和司)
マシンとの一体感ならば、4 輪よりも2 輪の方が上手だ。屋根がない分、自らのスピードを空気抵抗で感じることができ、コーナリングでは姿勢を倒し込むことでよりスマートに、より速くコーナーを抜けることができるようになる。熟練のライダーほど、バイクは身体の一部のような存在だろう。だからこそ、バイクを愛する人のガレージは、単なる保管場所ではなく住空間との境が曖昧になる傾向にある。
まさしくH邸のバイクガレージは、住空間との境が曖昧だ。曖昧というより、住空間にバイクを迎え入れたという表現の方がぴったりだろう。もともとガレージハウスに住んでいたH氏は、結婚に際して奥様との2 人分のバイクでガレージがいっぱいになり、整備スペースがとれなくなったという。そこで、2 人のバイクを収納でき、さらに存分に整備ができるスペースを確保するガレージハウスを新築しようと思い立ったそうだ。
そんなある日、某モーターサイクルショーでザウスと出会い、ザウスのWEBサイトからアポイント。ザウスを選んだ決め手は、その実績の多さ。また、H氏の提示した予算内で、真摯にプランニングをしてくれたことも、ザウスへの信頼とつながった。H氏がこだわったのは、ガレージとリビングの境界をなくし、バイクを生活の一部として取り込める住空間。そしてガレージ以外の生活空間は効率よくコンパクトにまとめること。施主のこうしたガレージハウスに求める優先順位が明確であれば、プロデュースする側としても的確に焦点の合った計画で応えることが可能となる。実際にザウスのプロデューサーによると、土地探しから設計の打ち合わせも、非常にスムーズに進めることができたそうだ。
H氏の要望をうまく形にした建築家の矢部氏。初回の提案から驚きと楽しみ溢れるプランであったものの、ガレージの使い方はH氏ならではのもの。提案をただ受け入れるだけでなく、施主自ら積極的に設計にも工事にも楽しみながら参加をすることで、理想のガレージスペースが実現。
時にはH氏自ら「施主支給」し、更には大変な思いをしながら「施主 施工」で仕上げ、コストを抑える工夫も。だからこそ、愛着も喜びも大きい、バイクを整備するためのオリジナリティ溢れるガレージハウスを完成させることができた。
所在地 | 京都府京田辺市 |
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竣工 | 2016年5月 |
敷地面積 | 100.1m2(約30.3坪) |
延床面積 | 98.9m2(約29.9坪) |
ガレージ面積 | 14.9m2(約4.5坪) |
愛車(取材時) | Ducati 916、YZF-R3、KSR-2、TZM50R、 ベンリィ50S改、スーパーカブ50、エブリイワゴン |
設計 | 矢部直輝 |
施工 | 株式会社山本安工務店 |
プロデュース | ザウス株式会社 |
ガレージのある家 vol.39 掲載
発行年月日:2017年11月13日
出版社名:株式会社ネコ・パブリッシング