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【建築主の声】プロデュース会社をパートナーに選び、やわらかな発想で理想のガレージハウスを実現。 千里のガレージハウス・大阪

ガレージのある家26 吹田のガレージハウス

「家のどこを見ても、壁紙から木の材質まで、打ち合わせをしながら自分で選んだというプロセスがあるからこそ、家に愛着が湧きます。「買った」ではなく「建てた」実感できていることが幸せですね

所在地/大阪府吹田市
敷地面積/180.4㎡(約54.6坪)
延床面積/117.1㎡(約35.4坪)
ガレージ面積/20.0㎡(約6.0坪)
愛車(取材時)/KTM 250EXC-F、KTM 125EXC、ヤマハ TT-R125LWE、
ヤマハ セロー225WE、ヤマハ BW’s 125Fi
ビルトイン台数/バイク複数台

 

緑が溢れ、ゆったりとした街の一画に建ったNさんのガレージハウス。
3年がかりで土地を探しても理想の家の目途が立たず、諦めかけていた時、
今回のTさんも、土地探しをきっかけにプロデュース会社を知り、
住宅プロデュース会社『ザウス』との出会いが、夢を現実へと導いていった。

雑誌 ガレージのある家 vol.26 掲載
text / Kota-TAKEUCHI(竹内 耕太) photo / Kazushi HIRANO(平野和司)


固定観念にとらわれず、自分にとっての理想の家を。2010年夏、Nさんは煮詰まっていた。ご夫妻ともにバイクレースに参加するため、レース前には仕事帰りの空き時間を利用してバイクを整備したい。しかしそれまで住んでいたマンションの駐輪場での作業では制約が多く、実用的にバイクをバラして整備するためのガレージがあるマイホームは、念願の夢だった。

ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ 土地にレベル差があるので、コンクリートの基礎が高くなったビルトインガレージ。ガレージドアにはトステムの電動静音シャッターを採用している。
 
ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ ガレージ空間はバイクをイジるための実用性を重視し、照明は増設も簡単な蛍光灯。バイクガレージながら、将来の可能性として普通車も停められるよう、出入口は幅2470mmに。
ガレージの奥から居住スペースまでを仕切るのは大きな引き戸。ご主人がガレージで作業する時は開け放しておき、家族と互いに気配がうかがえるようにとの配慮だ。
 

最初は注文住宅という発想はなく、新築・中古を問わずガレージ付きの住宅を探していたものの、不動産会社やハウスメーカーにガレージのイメージを伝えようとしても、どうも伝わらない。「ああ、バイク小屋ですね」といった反応に失望しながら土地や物件を見て回るうちに、3年の月日が過ぎていた。

「あちこちで「南向きの土地が良い」とか「旗竿地はよくない」とか聞いているうちに頭でっかちになり、どんどん選択肢が狭まってしまい土地探しに疲れていた2010年の夏、嫁さんが「こんなのがあるよ」と、ネットで『ザウス』を見つけてきてくれたんです」

ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ バイクのエンジンやサスペンションを外す作業をしても、いつでも中断しておけるビルトインガレージにはエアコンも設置。「書斎はないですが、ここが僕の部屋」とNさん。
 

住宅プロデュース会社『ザウス』とは、施主の側に立って土地探しから予算計画、建築家選びなど家づくり全体をサポートしてくれるシステム。そしてガレージハウスの実績が豊富なことも、小誌を長く読んでいる方ならご存知の通りだ。Nさん夫妻がさっそく店舗を訪れてみると、理想のガレージのイメージをすぐ理解してもらえたのが、何より嬉しかったという。

ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ 1階のLDKには南のデッキ越しに陽光が降り注ぐ。子どもたちが小さい今は、隣接した和室コーナーで一家みんなで寝ることが多いとか。
 
ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ 子どもたちが小学校低学年くらいまでは自分の部屋にこもらず、リビングで宿題などをするようにとカウンターテーブルを設けている。
 

プロの目線で土地をチェックしてもらい、様々な視点で様々な土地を見て回るうちに、Nさんも土地を見るポイントが変わっていった。最終的に決まったここの土地は前から知っていたものの、北向きというのがネックで決めかねていた物件。しかし「何の問題もないです。むしろ接道面が北の方が、南側のリビングが通行人の視線にさらされません」とのアドバイスで、これまでデメリットと思っていたこともメリットに転換できるのだと、発想が前向きになっていった。

ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ リビングの天井を高くして、上部の採光窓からも光を採り入れる設計となっている。昼は電気を使う必要がないほど、十分な明るさを実現している。
 
ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ 1階玄関から階段を見上げる。途中でスキップ構成となっており、洗面所・洗濯室にも窓越しに十分な採光と風通しを確保。
 

『ザウス』では登録建築家3名によるコンペシステムが好評だが、Nさんの場合は実例アルバムを見て建築家・田中いちろうさんを指名。土地の契約と同時進行でプランを出してもらい、打ち合わせを重ねた。部屋の数や面積などの表面的な数字にとらわれず、ボリュームや予算といった条件の中で、何が必要か? を一緒に考え直していくというプロセスの末に完成したのは、世界に1つだけのNファミリー仕様ガレージハウスだ。「家のどこを見ても、壁紙から木の材質まで、打ち合わせをしながら自分で選んだというプロセスがあるからこそ、家に愛着が湧きます。「買った」ではなく「建てた」実感できていることが幸せですね」とNさん。

ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ 建物の北側に位置しながらも明るく居心地の良い洗面所。ここに洗濯機もある。バスルームの向こうには外の視線から守られたバルコニーがあり、家事動線も合理的だ。
 
ガレージのある家26 吹田のガレージハウス
▲ 2階の和室は他と雰囲気を変えた空間。その時々のライフスタイルに合わせて住まい方を変えていくN邸。取材前まではここにテントを張っていたとか……。
 

プロデュース会社をパートナーとしたことで、施主が家づくりを思う存分に楽しんだ様子が伝わってくるN邸には、子どもたちの声が明るく響いていた。

■ ここがお気に入り
ガレージはもちろんですが、ウッドデッキなど遊び場があちこちにあり、家をぐるっと回れるので子どもたちも楽しそうです。
■ これからの夢
子どもが部屋にこもりきりになるよりも、リビングで家族と一緒にいる時間が楽しくなるような家にしていきたいです。
■ 読者へアドバイス
住んでから「ああすればよかったな」とちょっと思うポイントは、大体自分たちで決めたことなんです。建築家さんの言うこと聞いておけばよかったですね(笑)。家づくりのプロセスを一つひとつ自分で決めていくのは責任もありますが、自由を楽しんでください!

ガレージハウスの施工例はこちらから

田中いちろうさん

観賞用のガレージではなく、レースに参加するバイクをメンテナンスする実用性を重視したガレージです。閑静な住宅街なので周囲に対する遮音性を考慮するとともに、ご主人が1人でバイクをいじってる時にも何となく家族を感じることが出来るような距離関係を、スキッププランを採用する事で実現しました。リビングの内装には無垢のかりん材を多用することで木肌を活かした空間を実現してます。

 

 

所在地大阪府吹田市
竣工2011年9月
敷地面積180.4m2(約54.6坪)
延床面積117.1㎡(約35.4坪)
ガレージ面積20.0㎡(約6.0坪)
愛車(取材時)KTM 250EXC-F、KTM 125EXC、ヤマハ TT-R125LWE、
ヤマハ セロー225WE、ヤマハ BW’s 125Fi
設計田中一郎
施工株式会社ウッドワン関西
プロデュースザウス株式会社
 

ガレージのある家 vol.26 掲載
ガレージのある家26 表紙
発行年月日:2012年11月12日
出版社名:株式会社ネコ・パブリッシング

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